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戒名の宗派別構成と特徴その3

2024年10月9日

こんにちは、営業部の間宮です。
今日は前回に続き、戒名の宗派別の構成・特徴についてお話します。  
今回は日蓮宗と時宗、戒名と名字について紹介します。
下記の特徴の説明は、地域・寺院などの慣習によって異なる場合があります。

日蓮宗

日蓮宗系では、法華経信者は霊鷲山の 浄土に生まれるとされるため、「戒名」ではなく 「法号」と呼びます。 男性へは「日」号、女性には「妙」号などが 図① 使われます。 日蓮正宗では、「法号」ではなく「戒名」と 言います。 法号のうえに妙法という2文字が書かれる こともあります。    

時宗

古くは「阿弥陀仏」号を付けました。 男性には「阿」号、女性には「弌」(いち)号を付けるのが 原則です。阿弥陀仏号は重源が「南無阿弥陀仏」と自称した ことを起源とし、成仏したことを意味します。 女性も当初は阿弥陀仏号であったが、一遍は「一房」号や「仏房」号を 与えました。「一仏乗」からとったと言います。弌号はその名残です。

戒名と名字                                     

本来、僧には名字は無いとされています。なぜなら、僧は俗姓を棄てて 出家しているから、俗名の一部である名字は使わないのが普通と されるからからです。 名字+戒名の呼び方が一般化するのは戦国時代(室町時代後期)に
入ってからからです。武田信玄、上杉謙信など、名字+戒名の呼び方で名乗った
戦国大名は多かったのですが、江戸時代に入ると急速に廃れていきました。 明治維新以降、名字の使用が義務付けられると、僧であっても 名字+戒名で戸籍登録を行わなければならなくなりました。