セレモニースタッフの市野です。
「大つごもり」とは広辞苑によると1年の最終日とあります。
「つごもり」は月々の最終の日を意味し、「大」の字を前に付けると「大つごもり」となり12月31日だけを指します。
2016年もいよいよ終わろうとしています。
皆さん、12月31日の大つごもりをどう過ごされますか?大掃除は終わっていて、餅つきも終え、おせち作りも終盤、あとは神棚や仏壇の榊や仏花を新しくし正月飾りを整え、餅飾り、正月花をいける。お年玉や晴れ着を準備して・・・etc
そうこうして、午後遅くともなると、街なかは段々静まり返っていきます。
それから、、こたつでみかんとテレビ、年越しそばを食べて家族で氏神様に行きます。
除夜の鐘が聞こえてくる頃は、「あけましておめでとうございます。」
な~んて昭和の感じがします。
平成29年になろうとしています。
生活の様子も随分変化しました。
それでも神棚、仏壇、正月飾りと正月花をいける事、この事は守っていこうと思います。そうそう、プチおせち作りも(笑)
今は年中無休の店や会社も多く男女とも忙しく働いています。
弊社もご用命があれば、休みなく稼働しています。
大つごもりを静かに過ごすことは、時として難しくなります。
ここにもう1人、その年の大つごもりを心がはり裂けんばかりに過ごした娘がいます。
大つごもりの日に、やむにやまれず奉公先からお金を盗んでしまったお峰。
その罪が露見されようとする時、お峰は死を覚悟します。
ところが、店の放蕩息子の石之助が、借用書を残しお金全部持ち去っていたのです。
お峰の罪をも背負い込んでくれた石之助にお峰は手を合わせ涙しました。
これは、樋口一葉の小説「おおつごもり」のあらすじです。
ここで物語は終わります。お峰が穏やかな心で正月を迎えられたのかはわかりません。
そうではなかったでしょうねたぶん。