新年あけましておめでとうございます。
営業部の竹味です。
本年も社員一同、地域に根差した企業を目指して精進して参りますので宜しくお願い致します。
さて今回のブログでは香典についてお話ししたいと思います。
香典は古くは「奠」の字を用いるのが一般的であったが、奠とは供え物の意味であり「香典(香奠)」とは、故人に対する供物であると共に、不意の事態に遭遇した故人の家族への支援の意味もある。そのため、古くは農村部を中心に食料を送ってそれを僧侶や葬儀参加者の食事に宛てることが多かった。また、穢れの思想が強かった時代に葬儀に携わる故人の親族が人々と接触して穢れを広めないようにするために故人の家族と親族の食料を予め用意しておくという配慮があったとも言われている。
また、これとは別に葬儀の準備に参加あるいは参列する地域の知人・友人は、穢れと接触するのを最低限にするために地域の宿屋あるいは食堂を借りて食事を摂り、その食料も故人あるいはそれ以外の一般人と別の物を用意してそれは地域の負担として住民で用意した。これを「村香奠」などと称した。後に穢れの観念が希薄となると、親族と友人・知人の食事は一緒に行われ、地域によっては地域全体で葬儀を行うようになった。このため、親族以外の香典も全てが故人の家族に渡されるようになったと考えられている。また、故人との親疎によって香典の料も違い、喪主を務めない故人の実子は米か麦を1俵丸ごと差し出し、更に酒1樽を付ける慣習が広く行われていた。これを「一俵香奠」と呼んだ。
香典が金銭に代わり、食料がその副物として簡単な供物に代わっていくのは、武士階層では室町時代、一般庶民では明治時代以後、一部農村部では戦後に入ってからのことと考えられている。
突然の不幸による出費に対する助け合いの意味があり、相互扶助、お互い様の精神からはじまったとされ、お香典の援助があって昔の葬儀は成り立っていました。
お香典は日本独自の古くからある文化なので、受け取りを辞退されると、「なぜ受け取らないのだろう」と思われる方もいらっしゃるようですが、人それぞれの考えがありますので、故人やご家族のお気持ちを大切にされることがよろしいかと思います。