今回の豆知識では危篤から臨終までの流れとマナーをご説明させていただきます。
危篤から臨終までの流れ
1. 危篤状態
危篤とは、患者の生命が危険にさらされている状態を指し、回復の見込みが非常に低い段階です。医師がこの状態を宣告した場合、家族に連絡が行われ、できるだけ早く見守ることが推奨されます。
- 延命処置の選択: 患者の意識がある場合や、家族と話し合いが行われている場合、延命処置を行うか否かが議論されます。人工呼吸器や心肺蘇生などの医療行為が含まれます。
2. 臨終直前
臨終が近づくと、呼吸が不規則になったり、手足が冷たくなったり、意識が朦朧としてくることが一般的です。
医師や看護師が定期的に状況を確認し、家族に現在の状態を説明します。
家族の役割:
- 最期の時間を一緒に過ごす: 多くの場合、家族が患者の傍にいることが推奨されます。手を握ったり、声をかけたりして、安心感を与えることが大切です。
- 遺言や最後の言葉: 患者が意識のある場合、最後の言葉や遺言を述べることもあります。
3. 臨終
臨終とは、心臓の鼓動が止まり、呼吸が完全に止まることを指します。臨終を迎えた場合、医師が死亡診断を行い、死亡確認がなされます。死亡時に医師が死亡診断書を発行する必要があります。
臨終後の手続き:
- 看取り: 家族が静かに患者を見守り、別れの時間を過ごします。
- 死亡診断書の発行: 臨終後、医師が死亡診断書を発行します。この書類は葬儀や火葬など、今後の手続きに必要となります。
4. 臨終後の対応
患者が亡くなった後、遺体を清めます。死亡診断書が発行された後、葬儀社に連絡をします。葬儀社がお迎えに来るので安置先を伝えます。その後、葬儀の打ち合わせが始まります。
ポイント
【危篤を告げられたら会わせたい人に連絡を】
危篤であることを医師に告げられたら、息のあるうちに、会わせたい人に至急連絡をとります。
・家族と近親者
・特につながりの深い友人、知人
・勤務先、学校などでの親しい人
あまり親しくない場合は、相手に負担をかけるので知らせる必要はありません。逆に、交流は途絶えていても、親・子・兄弟姉妹など血縁の濃い人には知らせた方がよいでしょう。
【危篤、死亡の連絡は早朝・深夜でもかまわない】
連絡は、時間や相手との関係を問わず、電話でかまいません。朝9時以前や夜9時以降にかけるときは、「朝早く(夜分)に恐れ入ります」というお詫びを入れてから話します。
死亡通知は、まず、危篤の知らせと同じ範囲の人へ。他の親戚や知人には、通夜・葬儀の日程が決まってから知らせればよいでしょう。日時や場所を正しく伝えるのが目的なので、電話をしたあとで、FAXやメール等を使っても構いません。
遺族が全て連絡をするのは大変なので、それぞれ代表者に連絡し、伝えてもらいます。